ミュンヘン生活がスタートしましたが,観光旅行ではなく,しばらく滞在するには役所に届け出る必要があります。必要なのは,住民登録(Anmeldung)と居住許可(Aufenthaltserlaubnis)。
この手続きに関する情報は,ほとんどの人にとってはどうでもいい話なんだけど,同じような状況を迎えた人にとっては,案外助けになるものです。英語圏の国への留学情報は豊富にあるのですが,ドイツへ研究者として滞在という情報はあまり見かけません。(たぶん該当者は少なくないだろうけど。)いつかどこかで誰かの助けになるかも,ということで書いておきます。2010年8月での情報です。
まず,月曜日にミュンヘン工科大(TUM)のInternational Officeで,必要書類の作成を補助してもらいながら定形フォームに必要事項を記入。うちの場合は僕と妻と娘の3人なので,3部の書類記入が必要です。意外な項目は両親の氏名,生年月日,生誕地の記入。International Officeの人も「両親の情報が求められるのはちょっと変だよね」とは言ってました。妻の両親の生年月日まで憶えていないので,これは家に帰ってから記入。うちの場合は妻が以前4年間フランクフルトに住んでいたので,ちょっぴり込み入ったところはありましたが,難しいことは特にありませんでした。
ドイツ語と英語が併記されたフォームなので,「どのようなこと」を記入する欄かはすぐに分かるのですが,「どこまで細かい情報を」記入すればいいのかは判断が難しい。その点はプロがサポートしてくれたので非常に安心でスムーズでした。
木曜日に申請に行くことにしていたのですが,International Officeで申請手続きの電話予約もいれてくれました。電話予約まで入れてもらえるのは,子供連れだからという特例なのかも知れません。
余談ですが,ヨーロッパでは子連れだと優先されることは多いです。空港でのチェックインやセキュリティチェック,ちょっと変わったところではルーブル美術館の入場待ち行列なんかも,係員からちょいちょいと呼ばれて別ゲートからさらっと入れてもらえました。我が家ではマキチャンパワーと呼んでいます。
そして木曜日に,これらの申請にU3のPoccistrasse近くの役所(Kreisverwaltungsreferates: KVR)に行ってきました。
まずは地階で住民登録。住民登録に必要なのは定形のフォームにドイツ国内の住所や日本の住所を記入した書類のみ。これもTUMのInternational Officeで作成してもらったので,簡単でした。自分で書くとなると,これはドイツ語だけだったのでちょっと苦労すると思います。担当係員に呼ばれたら(ここもマキチャンパワーで順番待ち時間は短かった),英語で簡単な質問のやり取りをして,住民登録証にハンコとサインが入ったものを受け取ります。
住民登録が終わったら,登録証を持って1階で居住許可申請へ。通常はcontact counterに申し出て順番待ちをするのだと思いますが,電話予約のおかげで直接係官の部屋へ。
住民登録証の他に必要なものは以下の通りでした。
・パスポート
・滞在資金の証明(僕の場合は,長崎大学からの英語での派遣予算証明)
・ドイツ国内で有効な健康保険の証明
・賃貸契約書のコピー
・所定サイズの証明写真(写真屋さんで頼めばすぐにできました)
また,夫婦で申請するなら婚姻の証明,子供も申請するなら誕生の証明が必要です。戸籍謄本のドイツ語翻訳がその証明になります。日本出発前に認証翻訳の手続きを取る必要があります。(ドイツ大使館や領事館のwebサイトに説明があります。)
あと,僕の場合はGuest researcherとしての滞在ですので,それを証明するinvitation letterが必要でした。こっちのボスが,僕と入れ替わりでシドニーに行っちゃってるのでどうしようかと思ったけど,これはその旨が記されたe-mailのコピーでOKでした。
必要書類を渡して,近くの待合室で待つこと15分ほど。夫婦で同じ物件に同居しています,というdeclarationの記入を追加で求められ,住所と名前を記入してそれぞれのサインをする。さらに10分くらい待って,「あとはこれを持って支払いカウンターに行ってね」とパスポートと確認書類を手渡される。(申請書類一式も返却されました。)あとは,支払いカウンターで大人500ユーロ(子供250ユーロ)の手数料を支払って10分くらい待つと,居住許可証が貼付けられたパスポートを受け取っておしまいです。
このあと,役所地階のカフェでアイスクリームを買って食べながら帰りました。
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